2009年07月15日 05:41

高村薫の直木賞を受作品です。
『マークスの山』は、合田雄一郎が登場するシリーズで、『照柿』の前の物語です。
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平成四年十月五日、都立大裏の路上で、畑山宏という暴力団員が頭をえぐられて殺された。
三日後の十月七日、王子の国家公務員住宅の前で、法務省刑事局次長の松井が、同じような凶器を使用して殺されているのが発見された。
捜査に当たっていた合田雄一郎をはじめとする強行犯捜査班3係の刑事たちは、畑山宏の弁護士林原と、殺された松井が同じ大学の山岳部に所属していたことをつきとめた。
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換気の悪い組織のなかで、いらだちを募らせつつ捜査に当たる刑事たちの姿が丁寧に描かれます。
警察組織には詳しくない私にも、28歳で警部補に昇進した合田雄一郎の苦悩が伝わってきました。
水野のような上級職と、自分のようなたたき上げのなかのエリートと、その他大勢という、似て非なるものの三段重ねで警察という組織は出来ている。そして、そのそれぞれに醜悪な日々があり、それぞれが外に対しては権力を振りかざし、内では上昇志向を剥き出しにして競り合いながら、それぞれの断層ではどこまでも交じり合うことがない。
読みごたえはありましたが、精神障害のあるの人間による連続猟奇殺人という設定が、私にはとても気になりました。
近所に知的障害のある子どもの通所施設があって、そこに通っている子どもたちと良く顔を合わせます。
そういう子どもたちが誤解されるような内容の小説は、それがフィクションだとわかっていても楽しめないなぁ、と思いました。
















