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読書記録です。
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2010.07.08 Thu
沼地の記憶 (文春文庫)沼地の記憶 (文春文庫)
(2010/04/09)
トマス・H. クック

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記憶シリーズの5作目で、今年出版された最新作。

シリーズと言っても続き物ではなく、シチュエーションも登場人物もまったく異なる物語である。
共通しているのは、過去の出来事が、現在起きている事件の重要なファクターになっている、という点だ。
記憶シリーズの登場人物たちの過去には、他人に知られたくない事情や過ちがある。
隠蔽された過去が暴かれる度、登場人物たちの姿も少しずつ明確になっていく。

クックのミステリィーのなかでも、私はこの記憶シリーズが好きだ。
事件が巻き起こった当初、人々の心のなか芽生えた激情は、時間とともに薄らいでいく。
薄らいで行きながら、長い時を経ても尚、忘れ去られずに人々の心に痕跡を残している。
クックによって細やかに作り上げられた背景のなかに、人間の背負っている哀しみや悔恨が滲んで見える。

あとがきに、トマス・H・クックへのインタビューが載っている。
タイトルに「記憶」と付けたのは日本の出版社だが、クック自身もそのタイトルが気に入っているようだ。

インタビューのなかでクックは自分の小悦について、
「細心の注意を払いながら、問題となる犯罪の一面を明かしてゆく。
次の一面、また別の一面、と物語を進めていき、最後にモザイク模様が形を成して、そこで読者は不意に、実際に起こったことは何であり、それが何故起こったのかを知るこちになる……そんな小説です」
と語っている。
まさにそんな物語である。

『沼地の記憶』では、アメリカ南部の小さな街レークランドが舞台になっている。
語り手のジャック・ブランチは現在グレート・オークスという屋敷に住んでいる一人暮らしの老人だ。
物語は、ジャック・ブランチがレークランド高校の教師だった1957年を振り返って語る形で進行していく。
1957年、ジャック・ブランチの教え子に殺人犯の父親を持つエディ・ミラーという少年がいた。
同級性の美少女が失踪した際、真っ先に警察から疑いをかけられたのがエディ・ミラーだった。
エディの文才に気がついたジャック・ブランチは、殺人を犯した父親についてレポートを書いてはどうか、と提案した。
レポートを書くために父親の過去を調べ始めたエディーは、思わぬところでブランチ家との繋がりを見つけだした。

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2010.06.07 Mon
運命の日 上 (ハヤカワ・ノヴェルズ)運命の日 上 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
(2008/08/22)
デニス・ルヘイン

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運命の日 下 (ハヤカワ・ノヴェルズ)運命の日 下 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
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『シャッター・アイランド』を読んだときに、あまり良くなかったと感想を書いたら、『日記風雑読書きなぐり』のよっちゃんから、同じ著者の『運命の日』は傑作だとコメントを頂いた。
最初にめぐり合った本で作家に評価を下して、その後、印象の良くなかった作家の本は手に取らないことも多いので、良い作品があると教えて頂いて嬉しかった。

『シャッター・アイランド』がミステリィー小説だったので、『運命の日』もミステリィーだと思って読み始めたら、違った。
ボストンで1919年に実際に起きた警官のストライキを軸にした読み応えのある小説だった。勇気ある行動が次世代のための礎になるとわかる小説でもあった。

あとがきには、「1919年の市警のストライキと、それにともなう大暴動を扱った歴史物」と書かれていたが、私は「歴史物」だとは思わずに読んだ。
史実そのもよりも、人間が織り成すドラマに重きが置かれていると思った。

著者は警察官のダニーと黒人のルーサーを通して、父と息子、男と女、仲間との間に生じる軋轢や愛情を丹念に描いている。
ダニーと父の関係では、『エデンの東』の父と息子を思い出した。

小説の背景になったのは、アメリカでも社会情勢が非情に不安定な時代だった。
第一世界大戦の末期であり、1917年にロシア革命が起ったせいでアメリカでも左翼活動家が急増した。
さらにはスペイン風が猛威を振った。
ボストン市警に勤務するダニーは、そんな不安な社会状況の最前線に送り込まれる。
一方、オクラホマでギャングを殺害した黒人のルーサーはボストンにたどりつき、ダニーの実家の使用人になる。しかしダニーの名付け親で警部補のマッケンナに過去の罪を知られてしまう。

『運命の日』には、本筋とは別にベーブ・ルースが登場する章がいくつかある。
ベーブ・ルースの登場シーンには、穏やかさとノスタルジーが漂う。
緊迫したストーリーのなかにある色合いの異なるベーブ・ルースの章が,とっても好まく感じられた。

2010.05.08 Sat
グラーグ57〈下〉 (新潮文庫)グラーグ57〈下〉 (新潮文庫)
(2009/08/28)
トム・ロブ スミス

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グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)
(2009/08/28)
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「チャイルド44」の続編なので登場人物は同じだが、本書からでも読める。
前作と同様、息をもつかせぬストーリー展開なのはむろん、今回は家族の絆を築きあげていく物語でもあるので、女性には「「チャイルド44」よりこちらのほうがお勧め。

「チャイルド44」から三年。
レオは新たに創設された殺人課の責任者となり、前作でも登場したネステロフと秘密裏に殺人の捜査に当たっていた。
レオとライーサの夫婦関係は修復され、前作の最後で養子に迎えたゾーヤとエレナ姉妹と一緒に暮らしている。
4歳で養子になった妹のエレナはレオとライーサに心を許しているが、当時10歳になっていた姉のゾーヤはレオを受け入れようとしない。
そんななかかつて社会保安省に勤務していた二人の男があいついで自殺をとげた。
二人の男は7年前の教会司教ラーザリの逮捕に関与していた。
ラザーリの逮捕は、国家保安省時代のレオが初めて経験した逮捕劇でもあった。神学校の卒業生になりすまし教会に入り込んだレオは、ラザーリの妻アニーシャとも関係を結んだ。
そのアニーシャも夫とともに逮捕され、強制収容所送りになった。
三年前に釈放されアニーシャは、フラエラと名を変えヴォリと呼ばれるならず者の一団を率いるリーダーへと変貌を遂げた。
国家と国家に尽くした人間たちへの復習を誓うフルエラが、もっとも苦しめたい相手はレオだった。

本のなかに「宗教とは、誰もが自分のことだけを考えていた時代の異物である。神とはひとえに凡夫のためのものだ」という一文がある。
スターリン時代のソビエトでは宗教弾圧がおこり、収容所送りになった教会関係者も大勢いたのだろう。
そういう社会的な事例が下地になっていることで、単に面白いだけは終わらない厚みのある物語になっている。

レオ・デミドフが主人公のシリーズは三部作で完成だそうだ。
最後の作品も楽しみだ。

2010.04.27 Tue
シャッター・アイランド (ハヤカワ・ミステリ文庫)シャッター・アイランド (ハヤカワ・ミステリ文庫)
(2006/09)
デニス ルヘイン

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シャッター島はボストン沖に浮かぶ小さな島だ。
そのシャッター島にあるのは、アッシュクリフ精神病院とその関連施設のみだった。
1954年、アッシュクリフ病院の女性患者が行方不明となり、連邦捜査官のテディ・ダニエルズと相棒のチャックが島に派遣された。
連邦捜査官のテディは鍵のかっかった病室からこつ然と姿を消した女性患者を探す一方、別の男の行方を調べていた。
それは放火によってテディの妻を死に至らしめた犯人だった。
  

レオナルド・ディカプリオ主演映画の原作。
夢と現実が入り混じって進行していくストーリーがサスペンスの興をそぐので、ストーリーにのめり込めない。
最後のどんでん返には驚いたけど。
2007.10.18 Thu
新潮社 2001年8月30日発行 2000円



もし自分がパイロットの妻だったらという状況を思い描いて、最悪な状態を 想像したらこんなお話になるかのな、というような小説です。
午前三時過ぎ、ノックの音と犬の遠吠えが聞こえ、キャサリンは目を覚ましました。
ベッドから起き出しドアを開けると、外に立っていた男が、「ミセス・ライアンズです ね」と訊ねました。その瞬間、キャサリンはパイロットをしている夫の身に何かか起こったことを、察知しました。組合から派遣されたロバート・ハートという男はキャサリンに、夫のジャックが操縦していた旅客機が アイルランドの沖で空中爆破した、と告げました。数日後、ボィスレコーダーが発見され、ジャックの自殺 接が浮上します。夫が自殺することなどありえないと信じるキャサリンは、夫ジャックの遺品や交友関係 を調べ始めました。キャサリンが見つけたのは、今までは知らなかった夫の生活でした。
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