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読書記録です。
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2008.06.27 Fri
2008年6月15日発行  文芸春秋 1426円



前作の(ツバメ記念日」と同じようなテイストの短編集です。
こっちを先に読んでいたら、これはこれで感動したんだろうと思いますが、二冊目ということで少し食傷気味です。全編、そんなに良い話にしなくてもいいんじゃないかと思いましたが、うーん、おそらく、そういうコンセプトで作られた短編集なんですよね。

「僕たちのミシシッピ・リバー」
小学5年生のカズヤにはトオルという親友がいる。
トオルは二学期から転校することが決まっていた。
夏休みの始めに、カズヤとトオルは自転車に乗って「ミシシッピ・リバー」をくだり海まで行こう、と約束した。
街に流れる川を、「ミシシッピ・リバー」と呼ぶことにしたのは、朝読書の時間にマーク・トウェインを読んだカズヤとトオル、二人だけの決め事だった。
「魔法使いの絵の具」
生まれ育った田舎で結婚し暮らしている"わたし"は、ラジオ体操の台の上で、幼馴染のフミちゃんの姿を見つけた。
地元の高校から東大に進学し銀行に就職したフミちゃんは、あか抜けた雰囲気で相変わらずきれいだった。ショッピングセンターで、再び顔を会わせたフミちゃんとカフェテリアに寄ったとき、夫から電話がかかってきた。地元に戻ってきたフミちゃんは詐欺まがいの投資の話を持ちかけ、お年寄りから金を巻きあげたりしているという話を聞いたと、夫は電話してきたのだった。



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2008.05.27 Tue
2008年4月25日発行  光文社  1600円

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著者の大学時代の日々を綴った自伝ふうの短編集です。

重松清の小説には高校生ぐらいまでの子どもと、中年以降の人物が主人公としてよく登場しますが、その中間の一般に若者と呼ばれる世代はあまり登場しません。この本を読みながら、重松さんはそういう年代の人物を描くのが、苦手なのかもしれないと思いました。自分自身のことを書くのは難しいんだろうなあ、とも思いました。

面白いと思ったのは、「東上線ターボ」と題された一編。
重松氏と思われる「僕」の友人である梶本のもとに、高校時代の後輩の女の子から「受験の下見に上京するので案内してほしい」と連絡があった。喜び勇んで出かけた梶本だったが、卓球部の後輩で日体大志望の女の子は上下ジャージという姿で上野駅のホームに降り立った。東京のデートコース巡りは喜ばなかった彼女だったが、最期に行った卓球場で先輩をコテンパンにやっつけると、嬉々として帰郷して行った。

この後輩の女の子が好きですw

「人生で大事なことはホイチョイに教わった」という一編は、辛い立場にある人物に向ける重松さんの非常にきびしい視線が、私はとても気になりました。

2008.03.25 Tue
2008年3月15日発行 文芸春秋 1400円


珠玉の、と言うにふさわしい短編集です。
12編の物語が入っていて、12編のどの物語にも心が揺さぶられます。
本を読んだ日が特に感傷的な気分だったというわけでもないのに、最初の「めぐりびな」がグッと胸に迫って、「せいくらべ」では号泣しました。ひとつひとつの物話に人が誰かの心に触れたときの出来事が収まっていて、読み手とも繋がるのをじっと待っている、そんな本です。
まだ重松清を読んだことのない方は、この一冊をとりあえず読んで欲しいし、本はほとんど図書館から借りている私が、この本は買おうかな、と思うくらいのお奨めです。
「めぐりびな」
娘の初節句に義母から七段飾りのりっぱなお雛様を送られた幸子は、保証書に添えれていた申し込み用紙を見て愕然とした。そこには、新しいお雛様を購入したら古いお雛様は供養しなければならない、というお雛様についての風習が記載されていた。今、幸子はサイドボードの上に古いお雛様を飾っていた。幸子の父は20年以上も前に亡くなり、それ以来女手ひとつで幸子を育ててくれた母も、二年前に蜘蛛膜下出血で他界していた。サイドボードの上に飾ったのは、その母が幼い幸子のために買ってくれたお雛様だった。
「霧を往け」
フリーライターの私は自分でも納得できる理由が見つからないまま、ニュースで死を知った川村健一という男性の郷里を訪ね墓参りをしようと思い立った。44歳の自分と同い歳の川村健一は、昼間から駅のホームで酒を飲んで酔っぱらい、ホームから転落し電車に轢かれて死亡した。それがニュースとして大きく扱われたのは、川村健一を助けようとした青年がいて、彼もに電車に轢かれ死亡したためだった。私は、同じように高校創業後、故郷を離れ、東京で暮し、哀れな最期を遂げた川村健一に自分自身を重ねていた。墓の場所を聞くため訪れた川村健一の実家で、「お世話になった友人です」と小さな嘘をひとつ吐いた私は座敷に通され、川村健一の両親の前で嘘を重ねていった。

2008.03.15 Sat
2008年2月28日発光 朝日新聞社 1500円



三日間だけ、という期限付きで猫が借りられるペットショップで猫を借りてゆく客のそれぞれの人生を描いた連作短編集です。
忙しさを表す言葉に「猫の手も借りたい」という表現がありますが、この本のなかで猫を借りるのは、一人で、あるいは夫婦で、ときには家族全員でも背負うのにはすこし荷が勝ちすぎる事態に遭遇した人々です。ペットショップを訪れた彼らは、助けを求めるかのように猫を借りて行きます。
印象に残ったのは「我が家の夢のブランケット・キャット」です。リストラされ、家を売ることになった父が、以前から猫が飼いたいと言っていた子どもたちのために最後の思い出を残してやりたいと、ペットショップから猫を借りました。小学生の息子は喜んだものの、中二の長女美雪は父への不満から猫に目をくれようともしません。苛立った美雪は、猫が安眠できるようにとペットショップの店長が猫と一緒に寄こした毛布を捨ててしまいました。


2008.01.31 Thu

2003年11月15日発行 文芸春秋 1619円


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武蔵電鉄富士見線という架空の路線の沿線に暮す人々を描いた連作の短編集です。リストラされた男性、仕事に行き詰った女性、子どもを亡くした夫婦など、身近な問題を抱えた人々の心のうちを、著者は一つずつ丁寧に描いています。なかでも私が好きなのは「よーそろ」というお話です。富士見線を利用して私立の小学校に通っている太郎は、学校で苛められています。そんな太郎の心の支えは、富士見追分駅で偶然見つけたURLから行き着いた「ムラさんの世界放浪記」というホームページでした。「ムラさんの世界放浪記」は、生きる希望を失った人々を力づけるためにつくられたホームページでした。

2008.01.29 Tue

2007年11月20日発行 講談社 1600円


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本は出会うタイミングも大事ですね。RPGに、嵌っていてころだったら、もっと面白く読めたと思います。本書はFFの生みの親、坂口博信からのオファーを受けて重松清が書いたファンタジーの短編集です。「ロストオデッセイ」というゲームのコンセプトに基づき、1000年間のときを生きる勇者カイムが主人公です。ゲームの内容は知りませんが、本を読んだ印象ではとFFというよりドラクエに近い感じがします。あちこちの町や村を旅するカイムと出合った人々の物語です。寿命が長い人間を描いた物語には、SFの巨匠ハインラインの「メトセラの子ら」という面白い本があるんですが、「永遠を旅する者」は設定はファンタジーでも、やはり重松清らしく人間を描いた作品です。永遠の時を生きるカイムの目を通じ、生きることと死ぬことについて、特有のきめ細かい文章で描かれています。

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