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読書記録です。
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2008.10.08 Wed
2007年2月発行 理論社 2500円
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ベルリン三部作の最後です。
結構な厚さの3冊でしたが、一挙に読みました。
ヤング・アダルト向きの本なので、政治について書かれた部分も難しいイデオロギーなどはなく、会話のなかで解りやすく説明されています。
三部作の主人公は、いずれもゲープハルトという貧しい家族の少年少女です。
この三部作のなかで、ゲープハルトの一家はずっと同じアパートに暮らしています。貧しい人々が住むこのアパートにもナチ党員になった人が居ます。
けれど、この本の主人公エンネの祖父母や両親は体制に流されることなく、目を見開いて何が正しいのかを自分で判断ながら生きています。
平凡な私達の個々の選択が歴史を動かす、ということが実感できる三部作です。

1945年2月、敗戦の色濃いベルリンで、12歳のエンネは祖父母と暮らしています。
エンネは祖父母を両親だと思って育ちました。4年前の夏、同じアパートに住んでいるナチ党員から、「KZ娘が!」という言葉を浴びせられ祖父母に尋ねたエンネは、父のヘレが通称KZと呼ばれている強制収容所に居ると知らされました。
ベルリンは英米軍の空襲により市内の大部分が破壊されていました。
連日、空襲警報が鳴り響き、その度エンネや祖父母、アパートの住人は防空壕に逃げ込んでいました。
空襲警報が解除され防空壕からアパートに戻ったエンネは、テーブルの上に乗っているメモを見つけました。メモには「9時、10時、11時。スポーツパレス」と暗号のような言葉が並んでいました。
祖父は、イタズラだと紙を丸めかまどに投げ捨てましたが、エンネはもしかしたらメモを残したのは父かも知れないと思いました。翌朝、家を出た祖父の後を、エンネはこっそり追いかけて行きます。
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2008.10.08 Wed
2001年2月発行 理論社 2400円
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二作目の舞台は、1932年から1933年にかけてのベルリンです。
当時のベルリンは4百万を超える人々が暮らす大都市でした。
地下鉄やバスなどの交通機関も整備され、市の中心部にはデパートや劇場が立ち並んでいました。
そういう華やかさの一方で、ベルリンだけでも60人万人以上が失業し、栄養失調で命を失う子どもは後を絶ちませんでした。
第一次世界大戦の敗戦からベルサイユ条約で法外な賠償金を支払うことが決められたドイツでは、貧困を打開する策が見つからず、政権はいづれも短命に終わっていました。
そんななかゲルマン人の優秀さ謳い、ベルサイユ条約の破棄、領土の拡大を主張するヒトラーのナチ党にドイツの人々の気持ちが傾いていきます。

本書の主人公ハンスは、ヘレの弟です。
結婚し別のアパートで暮らしているヘレは共産党員ですが、父は共産党を離党し、14歳のハンスも共産党員ではありません。工場に働きに出ることになったハンスは、同じ工場のナチ突撃隊から、親や兄が共産党だということで、因縁をつけられます。
周囲にも徐々にナチ党員が増えていくなか、ハンスには同じ工場に勤めるガールフレンドができました。ミーツェというその少女は、ユダヤ人との混血でした。

2008.10.07 Tue
2006年2月発行  理論社  2500円



著者のクラウス・コルドンはヤング・アダルト向きの小説を多数手がけているドイツ人の作家です。
第一次世界大戦の終わりから第二次世界大戦の終結までを描いた「ベルリン1919」「ベルリン1933」「ベルリン1945」という三部作も、10代のために書かれた作品です。
「過去の失敗に向きあわなかったら、はたして私たちは現在を理解し、未来を形づくることができるでしょうか?」と、著者は後書きで問いかけています。
歴史は一般の人間とは無縁のところで、一部の権力者や指導者によって動かされているように思いがちです。しかし、第二次世界大戦が始まるきっかけを作ったヒトラーのナチ党を支持したのは、ドイツの民衆でした。
著者はこの第一作目で、ナチ党の台頭を許す土壌となった歴史の流れを、ベルリンで暮らす13歳の少年の目を通じて描いています。

13歳になるヘレは、ベルリンのなかでも最貧困層が住む通りのアパートで暮らしていた。父が出征してから四年、母は工場に働きに出ていたが、日々の食事にも事欠くような生活が続いていた。
そんな1918年11月、復員し家に戻ってきた父は、戦争で右腕を失っていた。
戦争の理不尽さを肌で感じた父は、ドイツ共産党の前進であるスパルクス団の活動に共鳴するようになった。
皇帝が退位した激動のベルリンで、意を異にする周囲の大人に影響され、ヘレと友達の間にも政治に対する意識の違いが生まれていった。


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