未分類日記画集短歌池澤夏樹池田晶子石牟礼 道子井上荒野打海文三垣谷美雨奥田英朗梶尾真治鎌田慧熊谷達也佐藤正午重松清篠田節子青来有一瀬尾まいこ高木 彬光高村薫津本陽辺見庸広瀬正町田康三浦しをん水谷修宮部みゆき山崎ナオコーラ山本幸久渡辺球「考える人」編集部ジョン・アーヴィングアリス・アダムズマーガレット・アトウッドヤン・アベリランス・アームストロングロナルド・アンソニージェニファー・イーガンケルテース・イムレリュドミラ・ウリツカヤマーガレット・エドソンキム・エドワーズフラナリー・オコナーポール・オースターイタロ・カルヴィーノジョイス・キャロル・オーツフィリップ・グランベールフィリップ・クロデールイーサン・ケイニンクラウス・コルドンジョゼ・サラマーゴシルヴィー・ジェルマンアーダルベルト・シュティフターベルンハルト ・シュリンクジョン・スタインベックスタンダールジョーダン・ソーネンブリックソルジェニーツィンエイミー・タンイヴァン・ツァンカルリディア・デイヴィスアイザック・ディネーセン ヨハンナ・ティデルドストエフスキートルストイジョアン・ハリスメリッサ・バンクメイブ・ビンチージャック・フィニイケン・フォレットファニー・フラッグレイ・ブラッドベリタナ ・フレンチリチャード・ブローティガンヘルマン・ヘッセカーレド・ホッセイニアンドレイ・マキーヌロン・マクラーティエリザベス・マクラッケンカーソン・マッカラーズユベール・マンガレリスティーヴン・ミルハウザーマーシャ・メヘラーンモームジェフリー・ユージェニスK・J・ラミンフィリップ・ロスロイス・ローリードリス・レッシングマイク・レズニックノンフィクション・エッセイ他ローリングス海外ミステリー南米の作家
読書記録です。
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2008.11.05 Wed
平成20年4月1日発行 新潮文庫  476円



1962年から1970年までの間にブローティガンが書き溜めた62編の掌編・短編が収められている。
「アメリカとはなんだろうか?」とブローティガンは問いかけているようである、と訳者はあとがきで書いている。
私が読んで感じたのは、それとは少しニュアンスが違う。
ブローディガンは、今の自分を自分たらしめているものはいったい何だろう?と辺りを見回し、そこにあったものを書いたのだ、と思う。
以前読んだ「チャーリーとの旅」という小説で、スタインベックはアメリカを自分の目で見ようと思って旅立ち、自分の目に映ったアメリカを描写した。
ブローディガンが描き出したアメリカは、それとは全く違う。
ブローディガンのなかを通過し、そこで作り変えられたアメリカなのだ。
アメリカの風景の上に、ブローティガンの痛みが上書きされている。

「復讐の芝生」のなかの掌編や短編をひとつ読む。
寺山修司の短歌のようにイメージがものの見事に反転していく文章に身を任せるのは、とても心地いい。
そこに描かれている物語やスケッチは、どれももの哀しく美しい。
そこには手触りがあって、自分が何かに触れたことが解る。
だけど私は、自分が触れたものが何かは解らない。
手元に置いて、繰り返し読みたい。
そうしたら、自分が触れたものの実態が見えてくるのだろうか。
そんなふうに思わせる本です。
スポンサーサイト
2008.10.31 Fri
2005年9月30日発行  新潮社  1600円



ピストル自殺したリチャード・ブローティガン(1935~1984)の遺品から遺族が発見したノートが、この小説です。
日記のような形式で綴られていますが、翻訳者の藤本和子によると日記として書かれたものではなく、あくまでも著者の創作であり小説なのだそうです。
ブローティガンとの出会いが最後に書かれたこの一冊である私は、読みながら人の生を逆回転で観ているような感じがしました。

知人の女性が縊死したことから、語り手は一冊のノートにそのことを書こうと思い立ちました。
けれど、彼が実際にノートに綴ったのは縊死した女性のことではなく、日常のなかで目にしたどこか違和感を感じさせる光景についてと、とめどなく行き来する心の内についてでした。

何かを考えようとしても考えがまとまらず、バラバラのそれをただ眺めている、という状態のときがあります。
そんな状態で漠然と風景を見ていると、キラッと反射するように何かが目に入ってきて、それが心に引っかかる。縊死した女性について語る代わりに、語り手はそれをノートに綴りました。縊死した女性のことに直接触れてはいませんが、彼がノートに残したのは、その女性のことを書こうと思いながら見た光景であり心の移ろいであったことは確かだと思います。

47歳の語り手は、誰かを訪ね話をしても、ほんとうのところは誰ともコミットしようとはしません。
ブローディガンが48歳で亡くなったことを思うと、語り手がそのまま著者ではないと言っても、どこからも切り離された光景のなかで立ち尽くすこの男の孤独は、ブローディガン自信が抱えていたものではないのか、と思わずにはいられません。
Template by まるぼろらいと
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。