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読書記録です。
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2009.01.28 Wed
2008年10月30日発行  新潮社  2300円


二冊目のポール・オースターです。
本書も、以前読んだ「ムーン・パレス」と同じように、本筋の物語のなかに他の人物の人生や映画のストーリーが入れ子のように入っています。

柴田元幸の訳が日本語で書かれた小説を読んでいるようでとても読み易い上に、謎を追うストーリーなので立ち止まることなく読んでしまいました。

最期まで面白く読みましたが、読み終えてから、はたして面白く読んで良い種類の本なのか、という戸惑いを感じました。
飛行機事故で家族を失った男性が主人公の物語で、その男性の孤独が一人称で、言葉を尽くして語られています。主人公があまりにも語っているために、本来そこから感じられる筈の孤独が、他人事のように思えました。

W・J・ぜーバルトやリチャード・ブロガンディをを読んで感じるような、恐いくらいの孤独感というのは感じられなくて、あくまで物語りのなかの孤独という感じです。

他人の人生をを物見高く見物しているような、不思議な満足感が味わえる本だと思います。
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2008.11.19 Wed
1997年10月発行 新潮社  740円



初ポール・オールスターです。
あとがきによると、著者は「ムーン・パレス」を「私が書いた唯一のコメディー」と語っているそうです。
そうかぁ、コメディーなのかぁ――。
コメディーだとは知らずに読み終えました。
笑えるところは無いけれど、人間のある種の滑稽さを描いている、という意味に置いてはコメディーなのかも知れません。

孤児の物語であり、青春のあがきを描いた小説であり、父と息子の物語りでもあり、冒険小説でもあり、その上恋愛まである。
さまざまな要素を目いっぱい詰め込んだ作品です。

あらゆるものが描きつくされていて行間を想像する余地がないので、読んでいて感情が沸き立つということはありませんでしたが、ストーリーが次々展開するので、それなりに面白く読みました。
男性の登場人物はそれぞれ個性的で魅力的なのに、女性達は優しいだけで性格に奥行が感じられないのが残念です。

小説は「それは、人類が始めて月を歩いた夏だった」と始まり、ところどころにこういう洒落た文章も散りばめれています。
村上春樹が好きな人は、ポール・オールスターが好きなんだろうなあ、と思いました。

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