未分類日記画集短歌池澤夏樹池田晶子石牟礼 道子井上荒野打海文三垣谷美雨奥田英朗梶尾真治鎌田慧熊谷達也佐藤正午重松清篠田節子青来有一瀬尾まいこ高木 彬光高村薫津本陽辺見庸広瀬正町田康三浦しをん水谷修宮部みゆき山崎ナオコーラ山本幸久渡辺球「考える人」編集部ジョン・アーヴィングアリス・アダムズマーガレット・アトウッドヤン・アベリランス・アームストロングロナルド・アンソニージェニファー・イーガンケルテース・イムレリュドミラ・ウリツカヤマーガレット・エドソンキム・エドワーズフラナリー・オコナーポール・オースターイタロ・カルヴィーノジョイス・キャロル・オーツフィリップ・グランベールフィリップ・クロデールイーサン・ケイニンクラウス・コルドンジョゼ・サラマーゴシルヴィー・ジェルマンアーダルベルト・シュティフターベルンハルト ・シュリンクジョン・スタインベックスタンダールジョーダン・ソーネンブリックソルジェニーツィンエイミー・タンイヴァン・ツァンカルリディア・デイヴィスアイザック・ディネーセン ヨハンナ・ティデルドストエフスキートルストイジョアン・ハリスメリッサ・バンクメイブ・ビンチージャック・フィニイケン・フォレットファニー・フラッグレイ・ブラッドベリタナ ・フレンチリチャード・ブローティガンヘルマン・ヘッセカーレド・ホッセイニアンドレイ・マキーヌロン・マクラーティエリザベス・マクラッケンカーソン・マッカラーズユベール・マンガレリスティーヴン・ミルハウザーマーシャ・メヘラーンモームジェフリー・ユージェニスK・J・ラミンフィリップ・ロスロイス・ローリードリス・レッシングマイク・レズニックノンフィクション・エッセイ他ローリングス海外ミステリー南米の作家
読書記録です。
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2009.09.22 Tue
2004年1月30日発行  文藝春秋 2000円
02404144_20090731065740.jpg   
熊谷達也はこの作品で、山本周五郎賞・直木賞をダブル受賞しています。

『邂逅の森』は、『相剋の森』に登場した人々の曽祖父の代の物語です。

現在のマタギを扱った『相剋の森』では、マタギそのものを描写した場面が少なく、物足りなさを感じました。
けれど時代を遡った本書では、マタギたちが山で狩猟をするところから物語が始まり、最終章では熊と人間が生死をかけて戦う場面が、双方の息遣いが感じられるような迫力ある描写で続いています。

マタギの世界が堪能できます。

松橋富治は明治38年、秋田県の山すそにある打当という小集落に生まれた。
耕作地が少なく農業だけでは暮らしが成り立たない打当の住民にとって、山の恵みは暮らしに欠かせない資源だった。
そんな土地に生を受けなるべくしてマタギになった富治も、16歳のときから旅マタギと呼ばれる出稼ぎ猟に随伴するようになり、マタギとしての研鑽を積んでいた。
25歳になった富治は、村を上げて行う毒流し漁で、文枝という美しい娘と出合い、愛し合うようになった。
地主の娘である文枝が富治の子を身ごもったことで、富治の運命は大きく動き出した。


――彼ら(マタギ)に流れる狩猟民の血は、実は、都会に暮らす我々の中にも、等しく眠っている。それが時として暴れだすと、手に負えないものとなり、社会生活の破壊者となってしまう。だが、猟により、その血を解き放つ経験を蓄積しているマタギたちは、人間に潜む野性や獣性、そして欲望を制御する術(すべ)も知っている。
 山に入ったマタギは、同じ人間とは思えないほど、里にいる時とは顔が変わる。存在そのものが変容する。そんな人間の生の姿を、私は『邂逅の森』という小説で描きたかった――自著を語るより

著者は本書を執筆した理由を、著者は上記のように語っています。

マタギになった気分でわくわくしながら『『邂逅の森』を読んだ私のなかにも、野性や獣性というようなものが存在するかもしれません。

普段は自然とは縁遠い生活を送っていますが、本を読むことで一生訪れることがないような山々を駆け巡り、動物と対峙させてもらいました。

自然のなかで暮らす人々の、打算のかけらもないおおらかで純朴な愛情にも、心を打たれました。

スポンサーサイト
2009.06.26 Fri
2003年3月10日発行  集英社  2100円

02376349.jpg

熊谷達也(1958~)は、初めて読む作家です。
『相剋の森 』は、自然と共に暮らすマタギに焦点を当てた珍しい小説です。
     *************************************
仙台でタウン誌の編集長をしている佐藤美佐子は、「マタギの集い」という集会に取材に出かけた。
狩猟の楽しさや、熊肉の美味しさを喜々として語るマタギ達のようすに違和感を覚えた美佐子は、「今の時代に熊を食べる必要性があるのでしょうか」と発言して、マタギ達の顰蹙を買ってしまった。
そんな美佐子に、吉本というフリーカメラマンが声をかけてきた。
男女関係のもつれからタウン誌を辞めフリーのライターになった美佐子は、マタギを題材にした記事を書こうと思いたち、吉本と連絡を取った。
      *************************************
マタギという職業に対しても、ツキノワグマに関しても何の知識もなかったので、とても興味深く読みました。
熊と人間との関わりについてもっと踏み込んでほしかった、枝葉の恋愛の部分はいらなかった、と思います。
人間は野性動物とどう関わっていけば良いのかという疑問に、主人公は明確な答えを見い出せないままで小説は終わっています。
それはこの小説を書いた時点で、著者が答えを出せなかったからだろうと思います。
熊谷達也はこの作品以降もマタギや、自然とともに生活する人々を題材にした小説を執筆しているので、他の作品も追々読んで行こうと思います。
Template by まるぼろらいと
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。