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読書記録です。
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2008.04.25 Fri
2000年1月20日発行  水声社  2600円


1995年度の「ゴンクール賞」「メディシス賞」「高校生が選ぶゴンクール賞」受賞作品です。
フランス人の祖母の人生と、ロシア人の少年が大人になる過程を描いた作品です。作者の自伝的要素が強いそうです。

田舎に住む祖母の元で夏休みを過ごす少年は、アパートのバルコニーで、祖母からフランスの話を聴きます。
目には見えない未知の大陸がふいバルコニーに出現したかのように少年は祖母の語る世界に飲み込まれていきます。

祖母のシャルロットの人生が色彩や匂いを伴って、ワンシーンごとに鮮やかに浮かび上がってきます。
特に印象に残ったのは、戦争で手足を失ったサモワールと呼ばれる人々のことを描いたシーンです。車輪の付い箱に乗った一人のサモワールに貨幣を無心されたシャルロットが、紙幣を一枚渡そうとすると、他のサモワールがナイフを口にくわえて突進してきました。他のサモワールもそこに加わり、サモワール同士の乱闘になってしまいました。ある日、何台ものトラックが来て、町にいたサモワールたちを警備隊が荷物のように摘んで、どこかに走り去っていき、サモワールは町から姿を消してしまいました。
シャルトッはサモワール達の乱闘を、「あの人たちはお金のために戦っていたわけじない。人生に復讐するため。人生の愚かさに。人生の残酷さに」と、少年に話して聴かせます。
戦争に行っていたシャルロットの夫が帰ってきた場面も印象的です。道端で夕食にしようと、ディルを摘んでいたシャルロットは、遠くから歩いてくる夫に気がつきました。けれど、二人は賭けよりもせず、抱擁もせず、ただ微笑み、シャルロットは手にしていたディルをそっと振ります。
静かな映画のような光景が頭に浮かんできました。
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2008.04.25 Fri
2005年11月30日発行  新潮社  1600円



2004年度の「高校生が選ぶゴンクール賞」受賞作品です。人間のわがままさや身勝手さが招いた悲劇を、淡々とした語り口で描いています。
後書きで著者は、「両親の話を書こうと思った」と語っているので、実話を元にした小説のようです。

一人っ子で病弱な「ぼく」は、美しいスポーツマンの両親の息子にふさわしくないと自分を恥、スプーツ万能で逞しい架空の兄の存在を心に描きながら15歳になった。両親が営むスポーツ用品の卸売の店の隣には、足の不自由なルイーズという60過ぎの女性がいるマッサージ施療院があった。「ぼく」はそこに出かけて、ルイーズからいろいろな話を聴くのを楽しみにしていた。あるとき学校で第二次世界大戦の記録映画を見せられた「ぼく」は、残虐に殺されたユダヤ人の映像に強い衝撃を感じた。映画を見て、衝撃を受けたことをルイーズに打ち明けた「ぼく」は、ルイーズから両親の過去について思いがけない話を聴かされることになった。

2008.04.21 Mon
2003年3月30日発行  文芸春秋  1429円



大東流合気柔術を極めた故佐川幸義氏の評伝です。
この本によると、佐川幸義はかの武田惣角の弟子で、「合気」を極めた唯一の人物だそうです。
「合気道」の名人と名乗ってテレビに出演し、何人もの人間を一気に弾き飛ばしたりする人は偽物らしいですよ。
幼い頃病弱だった佐川幸義が、武田惣角に出会い「合気」を習得し、極めていくまでが描かれています。
面白くて、一気に読みました。

昭和62年、武田惣角の小説を雑誌に連載していた著者は、大東流合気柔術の道場を見学に行かないかと、知人から誘いを受けた。知人によると当時85歳の佐川先生は組み合って投げたりはせず、上体や手をわずかに動かすだけで相手が宙に飛ぶ、と語った。道場は一切宣伝もせず、門人も極めて少ない状態らしかった。道場を見学に行った著者は、逞しい体つきの男性二人が、佐川先生の稽古着の衿を掴んだとたん宙を舞うようすを目の当たりにし、驚愕した。

2008.04.15 Tue
2008年1月30日発行  河出書房新社   1900円



フランスにはゴンクール賞という権威のある文学賞があります。「高校生が選んだゴンクール賞」は文字通りフランスの高校生が選んだゴングール賞です。10作以上の候補作を2000人の高校生が読み、数が月間かけてディベートしながら選ぶ賞で、20年以上続いており、信頼度も高い賞だそうです。この本は2003年度の「高校生が選んだゴンクール賞」に選出された作品です。

小説の舞台は1970年代のカリフォルニアの田舎町「ファラゴ」です。
主人公のホーマーは孤児としてファラゴで過ごし、16歳で町を離れました。国中を放浪して、再びファラゴに戻ってきたホーマーは、ファラゴの森を生活の拠点として、放浪していた時と同じように日々を過ごしています。ほとんど学校に通っていないホーマーは知識は欠けていますが、一人で長い時間を過ごし物事を見つめるうちに、人間の本質について考えたり疑問を感じたりするようになりました。そんなホーマーの話を聴いて疑問に答えてくれるのは、ゴミ置き場で暮している黒人のデュークと、食料品店のファウストーです。あるときホーマーは、ファウストーがファラゴに来た理由を知りショックをうけました。「なんて不公平なんだ!」と声をあげたホーマーにファウストーは、「不公平なんてない、起きたことをどう考えるのかは自分しだいだ。どこを通るのかは初めから決められているわけではなく、自分で選択できる」と説明しました。ホーマーはその言葉に衝撃を受けました。

架空の町を舞台にしたどこかファンタジックな味わいの作品です。波乱に飛んだな体験を通じてホーマーがいろいろなことを理解していく過程を追随しながら、楽しんで読みました。
2008.04.15 Tue
2008年3月21日発行  講談社  1400円

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山崎ナオコーラ初の書き下ろし短編集です。
書き下ろしということで、かなり冒険した内容になっています。29歳の彼女の”今”が詰まった本なんだろうと思います。著者が自分をみつめるときの、ごまかしのない真っ直ぐな視線が好きです。
表題にもなった「論理と感性は相反しない」は、二人で暮らしはじめた24歳の男女が互いの感性の違いに戸惑う様子を独特の視点で面白く描いています。山崎ナオコーラの文章のセンスの良さを感じます。
短編のなかには、矢野マユミズという名前の作家になりたての女性も登場します。矢野マユミズが登場するお話は、突然作家になった知り合いの女の子から打ち明け話を聴かされているような気持ちで、とても興味深く読みました。


2008.04.14 Mon
2007年10月25日発行  NKH出版  1400円



山本幸久は、どの本を読んでも暖かくて爽やかだなあ、と思います。この本もそんな山本幸久らしさが溢れるサラリーマン小説です。仕事のお話だけでなく、恋もあります。

国立大出身の峰崎稔は、富萬食品という業務用食品の卸問屋に期待されて入社したものの、いっこうに頭角を表す気配もなく、くすぶったままで入社10年目迎えた。そんな折、会社で唯一の女性営業職坂岡の寿退社が決まり、稔が坂岡の後を継ぎ渋谷エリアを担当することが決まった。引継ぎのため笹岡といっしょに得意先を回ることになった稔は、笹岡がどこに行っても頼りにされ退社しないよう懇願されることに驚嘆した。笹岡と共に行動するうちに稔は、笹岡がただ商品を勧めるだけではなく、取引先のために骨身を惜しまず動きアイデアを提供していることを知った。
稔の仕事に対する認識が、徐々に変わり始めた。

国立大卒だけが売りのあまりぱっとしない稔の元の彼女は、なんと『凸凹デイズ』に登場した美人で強気のゴミヤさんなんですよ。
2008.04.14 Mon
2002年12月20日発行  新潮社  1600円



著者はロシヤ在住のユダヤ人女性作家です。
本が好きな女性の物語ということで、読んでみました。

子ども頃から本の虫だったソネーチカは厳しいスターりン時代も第二次世界大戦のさなかも本に没頭して過ごし、27歳のときに勤め先の図書館で知り合った20歳年上のロベルト・ヴィクトロヴィチというアーティストと結婚しました。
容顔に自信がないソーネチカは自分が結婚できたことも、娘が授かったこともひたすら幸せだと感じながら結婚生活をを送りました。そんなソーネチカは、夫が娘の親友と関係を持つようになったときでさえ、あっさりとその事実を受け入れてしまいます。どんな事態に陥っても、ソーネチカの自分は幸せだ、と言う気持ちが揺らぐことはありませんでした。

登場人物の心理状態を細かく描いたりはせず淡々と進んでいく物語なので、様々な捉えかたができる本だと思います。
私は、現実の圧制や苦しい生活を、本を読み頭のなかに物語を置くことで、どうにかやり過ごしてきたロシア人の物語だと思って読みました。


2008.04.14 Mon
2008年2月25日発行  光文社  1700円



打海文三が昨年の10月に心筋梗塞で急逝していたことを、今年になってからネットで知りました。打海文三の作品との出会いは「裸者と裸者」で、この本は冒頭から最後まで本当に面白く読みました。
本書は著者が無くなる前に完成させていた最後の著作です。「裸者と裸者」にもパンプキンガールズというとても魅力的な女の子達が登場しましたが、この本の中でも、さとうゆうという女の子がとても魅力的に描かれています。ストーリーは途中で「えっ?」と思うようなところもありましたが、強くて勇敢なさとうゆうの魅力に引き込まれて読みました。


北関東の太平洋沿岸の街で生まれた田中聡は、小学校低学年の夏の暑い日、家の庭にビニールプールを出して遊んでいたときに、近所の市営住宅に住んでいる子ども達から手製の矢で襲撃された。それが聡と佐藤優という女の子との出会いだった。聡が中学一年、佐藤優が小学五年生のとき、これも近所に住む聡の叔母が犬を飼い始めた。動物好きの優は「月光」と名づけられた子犬に夢中になり、毎日散歩に連れ出すようになった。優に半ば強制され排泄物処理のためのビニール袋を持たされた聡は、優と月光のあとを追いかけるはめになった。そんなある日、月光の姿が忽然と消えた。月光が保健所にいることを知ったゆうは、保健所から月光をダッカンしようと聡を誘った。
2008.04.14 Mon
2006年10月11日発行  PHP研究所  1600円

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1990年に勃発したルワンダ紛争で多数派民族であるフツ族によって、100万人ものツチ族が虐殺されました。本書は、内戦のなかを生き抜いたツチ族の女性によって綴られたノンフィクションです。
1973年にフツ族の大統領政権に変わったころから、ルワンダでは人種差別政策が実施されるようになりました。
イマキューレが大学三年の1993年になると、フツ族のなかでツチ族への反発が強まり、インテラハムエというフツ民兵組織や過激派によるツチ族の虐殺が始まりました。非常時ということで大学の寮から実家に戻ってたイマキューレは家をインテラハムエに取り囲まれ、フツ族の牧師の家に逃げ込みました。イマキューレは牧師の家のトイレにツチ族の女性8人と一緒に、身動きもできない様な状態で、かくまわれることになりました。

昨日まで仲のいい隣人として過ごしてきた人々が、突然豹変し殺しあうようになる。そんな民族紛争は今も世界中のあちこちで続いています。その紛争のさなかには、ニュースや新聞の数行ではとても伝えらきれない残虐な行為も平然と行われているんだろうということが、この本を読んだことで容易に想像できるようになりました。

2008.04.01 Tue
2007年10月10日発行 晶文社  1600円



なんと、「たんぽぽのお酒」から55年後にブラッドベリが書いた続編です。
物語のなかでは「たんぽぽのお酒」から、一年しか経っていません。けれど、その一年でダグラスには変化がありました一年前の夏休みにはイリノイ州のグリーンタウンで、何を見ても、何をしていても心躍るようなダグラスでしたが、もうすぐ14歳になろうとしているダグラスは、どこかピリピリした感じで夏の終わりを迎えました。子ども時代から脱却する年齢にさしかかったダグラスは、自分を大人へと押し進める「時間」に抵抗しようと試みます。
ダグラスと友人たちは、過ぎ去った時間を象徴するような町の老人達と、郡庁舎の時計に攻撃をしかけました。

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