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読書記録です。
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2008.09.24 Wed
2007年12月20日発行  集英社  1600



佐藤正午の文章が好きです。
「私」という主人公の男性の、自分自身との距離の保ち方もとても好きです。
同じように一人称で語られることが多い重松清とくらべると、佐藤正午が描く人物は淡々として感じられます。
その距離を置いた感じが、読んでいて心地良いと思いました。
ミステリー仕立てになっていますが、興奮して筋を追うというより、登場人物が纏っている空気や淡い孤独感というようなところに味わいがある小説です。

検察事務官をしていろ小堀徹は、一人暮らしをしている。
その自宅を、村里ちあきという大学生が突然訪ねて来た。
村里ちあきは、15年前に小堀徹が住んでいたマンションで親しくしていた村里悦子の娘だった。
最近になり、幼い頃の思い出が改ざんされているのではないかと気になり始めた村里ちあきは、当時のことを覚えているいるかもしれない小堀のもとを訪ねて来たのだった。
村里ちあきの訪問をきっかけに、小堀は15年前に起きた未解決事件への興味をかきたてられ、事件を調べ始めた。 
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2008.09.18 Thu
2003年7月29日発行  国書刊行会 1900円



ケルテース・イムレは2002年にノーベル文学賞を受賞したハンガリーの作家です。
本書は作者の実際の体験を元にした小説で、第二次世界大戦末期をドイツの強制収容所で過ごしたユダヤ人少年の物語です。
本の中で、強制収容所での辛い体験は忘れたほうが良い、と言葉をかけらた少年が強い反発を覚える場面があります。作者は、その少年と同じように強制収容所の記憶を忘れずに抱えて大人になり、13年という長い歳月を費やして、そこで感じたことを余すことなくこの小説のなかに書き記しました。
誰かの人生に起きた重要な出来事は、その個人だけの問題ではなく、誰にとっても重要な問題を必ず孕んでいます。
派手な戦闘が戦争ではなく、戦争というのは個人の身に降りかかってくる不可避の悲劇だということがよく解ります。
少年の目を通して語られる小説なので難解なところもなく、高校生ぐらいから読めます。
図書館などで見かけたら、是非、読んでほしい一冊です。

ハンガリーの首都ブダペストに暮らす14歳のケヴェシュ・ジェルジュは、いつものように軍事工場へ向かう途中バスから降ろされた。
バスから降ろされたのは全員がユダヤ人だった。次々とバスから降ろされたユダヤ人達は、電車から船に乗せられ、ある煉瓦工場に連れて行かれた。煉瓦工場の建物は既にユダヤ人で溢れ返っていた。
ユダヤ人達はそこで、「その気のあるものは、ドイツでの仕事に応募できる」という話を持ちかけられた。いずれ全員がドイツに移住させられるが、最初に応募した人間には良い場所が与えられ、余裕のある状態で列車に乗って行ける、という。
選択の余地もなくドイツへと向かったユダヤ人たちが到着したのは、アウシュビッツだった。
アウtシュビッツに着いたユダヤ人達はすぐさま、労働に適しているグループと、それ以外のグループの二組に選別された。
子どもには仕事の変わりに勉強などの好条件の待遇が待っている、という説明を受けたが、大人に交じって働きたいと思った少年は年齢を16歳とごまかし、大人達のグループに入った。
アウシュビッツの煙突から立ち昇る異臭のする煙と別のグループの行く末が、少年のなかで結びつくまでに、それほど時間はかからなかった。

2008.09.12 Fri
2007年3月5日発行  ポプラ社  1800円



『エデンの東』『怒りの葡萄』などで有名なジョン・スタインベック(1902~1968)は、ノーベル文学賞を受賞したアメリカの文豪です。
58歳になったスタインベックは、「寄る年波からくる病」にかかりました。
この期を逃したらもう後がないと思ったスタインベックは、アメリカ縦断の旅に出ます。旅の道連れはチャーリーというプードルの老犬と、ロシナンテ号というキャンピングトラックです。
スタインベックの目を通じ、1960年のアメリカの広大な自然の美しさと、人々の暮らしが見えてきます。
チャーリーという犬がとっても可愛いので、愛犬家の方にもお勧めの一冊です。

本のなかで印象的なのが、スタインベックがニューオリンズで目にした光景です。
ニューオリンズに入るまえに、スタインベックはその当時新聞やテレビを賑わせていたニュースに目をとめました。 それまで白人だけしか居なかったニューオリンズの小学校に黒人の子どもが入学したため、通学路に白人が集まってきて連日罵声を浴びせている、というニュースでした。
スタインベックはニューオリンズに入ると、現場のようすを見に出かけました。
一番前に陣取ったチアリーダーズと呼ばれる中年女性達の罵詈雑言が始まると、その後ろの観衆は喝采を叫び、大喜びで肩を叩き合う。そんなようすを見ているスタインベックは悪寒と吐き気でふらふらしてきます。
集まっている人々のことを「人の痛みや苦しみを高みから見物したくて行列を作る人々だ」と表現しています。
――群集はこれから、テレビに映る自分達を見るために大急ぎで帰宅するに違いない。その映像は世界中で放送されるのだ。私が知っているニューオリンズのまるで放送されないというのに――
とスタインベックは嘆いています。

2008.09.10 Wed
2003年5月25日発行 筑摩書房  3600円


オコナーが描いた1950年代60年代のアメリカ南部の人々の閉塞感は、今の日本の私達が感じる閉塞感にとても似ているのではないだろうか、と短編のあれこれを読みながら思いました。

すべてのものは一点にあつまる
ジュリアンの母親は肥満気味でYMCAのダイエット教室に通っている。
人種によってバスの座席が分けられるのが廃止されると母親が一人でバスに乗るのを嫌うようになったため、息子のジュリアンがお供することになった。大地主だった祖父が大勢の奴隷を使っていた時代を忘れられない母は、「黒人というば奴隷」という意識が抜けない。その日、紫色の新しい帽子を被った母とジュリアンがバスに乗っていると、母と同じ帽子を被った黒人女性がバスに乗り込んできた。
グリーンリーフ
ミセス・メイの農場にはグリーンリーフという使用人の一家が住んでいる。
怠け者のミスタ・グリーンリーフと、イカレた宗教に嵌っているミセス・グリーンリーフには、この夫婦に似合いの不潔な娘が5人いるが、どうしたことか双子の息子たちだけは出来がいい。二人とも大学を卒業し、所帯を持ち、近所で農場を営んでる。それに比べてミセス・メイの二人の息子は30を過ぎても未だに独身で、母親を馬鹿しながら同じ家で暮らしている。ある日、ミセス・メイの農場に大きな牛が現れた。グリーンリーフの息子達の農場から逃げ出してきた牛だと知ったミセス・メイは、息子の農場に牛を連れていくようにミスタ・グリーンリーフに言い渡すが、ミスタ・グリーンリーフはいっこうに仕事に取り掛かろうとしない。
長引く悪寒
24歳のアズベリーはニューヨークで体調を崩し、故郷に帰って来た。
自分の死が近いことを感じとったアズベリーはニューヨークで出会ったイエズス会の知的な雰囲気の神父を思い出し、イエズス会の神父に会わせてほしいと母親に頼んだ。アズベリーを尋ねてきたのは、思い描いていたのとは全く違う、知性のかけらのも感じられない神父だった。
障害者優先
市のリクレーション指導者のシェパードは、土曜日なると少年院に出かけてカウンセラーをしている。
シェパードはそこでルーファス・ジョンソンという足の不自由な14歳の少年に目を留めた。ルーファス・ジョンソンは知能指数が140もあったのだ。
10歳になる息子のノートンの知的能力に失望してるシェパードは、少年院を出たら尋ねてくるようにとルーファス・ジョンソンに家の鍵を渡した。

2008.09.10 Wed
2003年3月31日発行 北海道新聞社 1800円



大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した作品です。
「進行性筋ジストロフィー」という病で、人工呼吸器を付け、寝たきりの状態で「自活生活」をしている鹿野靖明という人物がいる。24時間介護を必要とする鹿野さんの家には、主婦、学生、看護師など大勢の人々がボランティアに来る。それを本にしたい、と著者は知り合いの編集者から話を持ちかけられました。
「シカノ邸」を訪れた著書が出会ったのは、それまで重度の障害者に抱いていた先入観を覆す人物でした。迷惑をかけることは当たり前、「威張っている」ようにさえ見える鹿野さんのさんの態度に、著者は大きな戸惑いを感じます。
「人に迷惑をかけない。かけられたくない」と思いながら生きてきた著者は、期せずして自分自身の生き方と向き合わなければならい状況に追い込まれてしまいました。
尊大とも思える鹿野さんの介護ボランティアに来る人々の目的は何だろう、と著者の意識はボランティアの人々に向って行きます。
障害者の自立を描いた本というより、全く異質な生き方と出会った人の自分自身との葛藤を描いた本だと思います。

――現代社会を生きる健常者にとって、「ただ生きる」だけではどうにもならない時代である。今や、自分がフツウであると意識することは、苦しみをもたらす要素にすらなりうる。(中略)もっと個性的で、もっと魅力的な特別な生き方をしなければならないという思い込みが、私も含め健常者たちの生を追い詰める。(中略)ところが、重度身体障害者の自立に触れて、誰もがまず感じることは、「フツウに生きる」ことのポジティブで生き生きとした意味なのだろう――という部分は、とても考えされる一文だと思いました。

著者は30代での独身のフリーライターです。
子どもを育てたり、親の面倒をみたりという経験があれば、「人に迷惑をかけない。かけられたくない」とは思わないだろうし、もっと違った視点で鹿野さんを理解して描くことが出来たのではないか、と少し残念な気がしました。
2008.09.09 Tue
2008年7月7日発行 講談社 1600円



記憶力,伸ばしたいですねえ。
記憶力も含めた頭の働き全体を良くしたいと、切に思います。
これはハウツー本というより、記憶力に衰えを感じ始めた著者が能力をアップしうようと自らが実験台になった体験記で、とても面白かったです。
著者はMRI検査や、心理テスト、食事療法、サプリメント、スマートドッラグと呼ばれる薬、瞑想など、さなざな方法にチャレンジしています。
脳は、老化だけでなく、情報の過多やストレスなどによっても、ダメージを受けるそうです。野菜や果物となどの抗酸化作用のある食品をたくさん食べると、脳にも良いらしいですよ。
ブルベリーをたくさん食べたラットは、記憶力と集中力が伸びたという実験結果や、テトリスも脳には良い、という情報も載っていました。
著者は日本では覚醒剤の一種として禁止されている薬物なども試してみました。これはすごく効き目があり仕事の効率がいちじるしく向上しましたが、食欲を感じない、薬の効き目が切れる時間になると気分がどん底になるなどの副作用も同時に体験してしまいました。
近い将来、頭の良し悪しもお金でどうにかなる時代がやってくるのも知れないですね。
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