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読書記録です。
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2009.04.21 Tue
2001年10月31日発行 早川書房  1100円 

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マーガレット・アトウッド(1939~)はカナダを代表する作家だそうです。
この作品ではアーサー・C・クラーク賞、カナダ総督文学賞、ロサンジェルス・タイムズ文学賞を受賞しています。
初めて読む作家なので、近未来を描いたこの小説が読み易いのではないかと思いました。
思っていたようなSF調の小説ではありませんでしたが、主人公の女性の思いが、頭にではなく、皮膚を通して浸透してしてるような小説でした。
本書を読んでも、男性はこういう感じは解らないだろうと思います。
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今から少し先の時代、アメリカ合衆国にキリスト教原理主義のギレデアという国が誕生した。
出生率の減少に危機感を抱いていたギレデア政府は、すべての女性から仕事と財産を没収し、妊娠が可能な女性を「侍女」と名づけて、エリート男性の家庭に派遣した。
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語り手の「侍女」オブフレッドを通じて、階級に縛られたギレデアの女性たちを描いたディストピア小説です。
侍女たちは、派遣された家庭の主人の名を取って「オブフレッド」「オブウェイン」「オブグレン」と、誰に所属しているのかがわかる名前で呼ばれ、妊娠することだけを求められて生きています。
近未来小説ですが、あとがきで落合恵子が書いているように、本書に描かれているのは過去と現在の女性の姿です。
既婚女性の殆どは、自分が誰かに従属して生きていると感じたことがあると思います。
そういう女性の気持ちが「侍女」を通じて細やかな感性で表現されています。
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2009.04.20 Mon
1996年12月20日発行 扶桑社  600円

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ドイル夫妻は、結婚25周年を迎えます。
ドイル家の家族を初めとして、ドイル夫妻の銀婚式に集うそれぞれの人間にスポットを当て各章で一人ずつ取り上げています。
ドイル家には、家族に起きた外聞の悪い出来事は話題にせず、外には決して漏らさない、という暗黙のルールがあります。
人がそれぞれ抱えていながら口にしない思惑を巧みに描いた小説です。
ドイル家の次女へレンと、銀婚式を執り行うハーリー神父を描いた章が特に印象に残りました。
21歳のヘレンは修道女見習いです。
非常に短絡的な考え方のヘレンは他人の役に立ちたいと願いながらも、突飛な行動に走ります。
ハーリー神父の姉の息子グレゴリーは、親の自慢の息子ながら、ひき逃げをしてハーリー神父の元へ逃げ込んで来ます。
日本にもこういう家族はいるし、ヘレンのような女の子や、好青年に見えながら責任を取らないグレゴリーのような若者もけっこう居るんじゃないだろうかと思います。
アイルランドとイギリスが舞台になっていますが、登場人物がとても身近に感じられました。

2009.04.20 Mon
2003年2月発行  岩波文庫  700円
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タイトルどおり、森の小道・二人の姉妹という2篇が収めれた本です。
どちらも田舎に住んでいる裕福な男性が主人公です。
『石さまざま』にも同じような田舎のお金持ちが登場しました。
シュティフターが生きてい時代は、日本では江戸時代後期に当たります。
その時代の日本で、お金と時間に余裕があってあちこち旅行に出かける地主というのは考えにくいですが、ドイツ・オーストリア辺りにはそういう階級の人がわりと大勢いたのかもしれませんね。
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『森の小道』
父と叔父から遺産を相続したティブリウスは、思いつくままバイオリンを弾いたり、絵を描いたり、さまざまなものを収集したりして暮らしているうちに病気になり、家にこもるようになってしまった。
そんななかティブリウスは医者の勧めで温泉に湯治に出かけることにした。
湯治先で、軽い散歩をするつもりで森の小道に入ったティブリウスは、しばらくすると方向を見失ってしまった。
『二人の姉妹』
ある請願をするためにウィーンに出かけた語り手の"私”は、旅の途中で黒服の青ざめた顔の男性と出会い、パガニーニ氏とあだ名を付けた。
ウィーンのホテルで再会した私とパガニーニ氏は親しく話をするようになり、ある日二人で劇場に出かけた。そこで、幼い姉妹が天才的なバイリオリンの演奏を披露するのを目にしたパガニーニ氏は私の隣で激しく涙を流し続けた。
その事情を訊かないまま私はパガニーニ氏と別れた。
数年後、旅行に出た私はパガニーニ氏の住まいを訪ねてみようと思い立った。
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登場人物の心理が深いところまで掘り下げられていないので、読んでいると物足りさを感じるところもありますが、物語にはシュティフターならではの美意識が感じられ、水彩で描いた淡い色調の風景画を眺めているような気持ちになりました。
2009.04.07 Tue
2008年3月19日発行   ランダムハウス講談社  1900円

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ジェニファー・イーガン(1962~}はアメリカの作家です。
キャメロン・ディアス主演の映画『姉のいた夏、いない夏』の原作になった『インヴィジブル・サーカス』の作者です。

面白く読みましたが、最後はよくわかりませんでした。
現実と、作中の物語の二つの世界が同時に進行してゆく小説です。
最近はこういうパターンが多いですね。
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創作クラスという刑務所の更正プログロムに参加した囚人のレイは、教師のホリーに惹かれ、東欧の古城を舞台にしたホラーふうの物語を書き始めた。

物語の主人公は30代も後半ながらニューヨークで気ままな生活を送っているダニー。
古城をホテルに改装しているので手伝ってほしいと従兄弟のハウイーに誘われて東欧にある古城にやってきたダニーは、一番高い塔の窓にブロンドの少女の姿を見た。
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ダニーのイケテ無さとダメ男っぷりに笑えます。

2009.04.07 Tue
1997年5月30日発行  扶桑社  各686円

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二人の女性の10歳から30歳までを描いた物語です。

三人称の小説を読んでいると視点移動の不自然さが気になることがありますが、メイブ・ビンチー作品は視点の移動がスムーズなので読みやすく、それぞれの登場人物の気持ちがとてもよくわかります。
『祈りのキャンドル』も読みながら、どんどんも小説のなかに引き込まれていきました。
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1940年、10歳のエリザベスは、空襲が始まりそうなロンドンから母の友人がいるアイルランドの田舎町へ一人で疎開することになった。
一人っ子でおとなしいエリザベスが暮らすことになったのは、子どもが6人もいるにぎやかなオコナー家だった。
オコナー家の子どもたちのなかには、アシュリーンというエリザベスと同じ年の少女がいた。
物怖じしないアシュリーンは、すぐにエリザベスの親友になった。
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6人の子どものお母さんアイリーンは思いやりにあふれたすてきな女性です。
エリザベスは日本人にも感情移入しすいとてもシャイな少女です。
ふだん翻訳本を読まない方でも充分に楽しんで読める小説だと思います。
登場人物に大酒のみの男性が多いのはお国柄です。
2009.04.01 Wed
2004年3月31日発行  早川書房   3200円



ピュリッツァー賞受賞作品です。
ジェフリー・ユージェニスは数年前に『ヘビトンボの季節に自殺した5人姉妹』を読みました。
『ヘビトンボ~』は面白くなかったけど、印象に残る小悦でした。

『ミドルセックス』は3世代にわたるギリシャ移民の物語です。
会話と感情の表現が極端に少なくて、やたらと長いのはアメリカの今の小説のトレンドですね。
祖父母がギリシャに居た頃と、孫のカリオペの部分は面白く読めましたが、真ん中のカリオペの両親の部分で飽きてきて、これは失敗作じゃないのかな、読むのをやめようかな、と思いながら読んでいました。
いやいや読んだ部分も多かったのに、読後この小説について無性に人と話したい気分になったのは不思議です。
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女性として生まれカリオペは、14歳のときに男性であることが判明した。
41歳になったカリオペは、自分に特異な体を与えることになったそもそもの始まりから書き記しておこうと思い立った。

1922年、カリオペの祖母のデズデモーナと弟のレフティーは小アジアのオリンポス山の斜面で養蚕業をして暮らしていた。二人の両親はトルコとの戦争で亡くなっていた。ひと気の無い山のなかで暮らす21歳の姉とひとつ年下の弟は自然と愛し合うにようになった。
ギリシャ軍の退却を知ったデズデモーナとレフティーは、まずはギリシャ本土へ、そこから船でアメリカに向かった。アメリカへ向かう船のなかで、デズデモーナとレフティーは始めて出会ったかのような芝居をし、レフティーは船旅の途中デズデモーナにポロポーズした。
こうして姉弟だったレフティーとデズデモーナは、夫婦として新大陸に降り立ったのだった。
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近親婚と半陰陽から想像するような禍々しい感じや淫靡さはまったく感じない小説です。
ギリシャ移民の物語が主軸で、そこにちょっと変わったギリシャ神話ふうの彩りとして近親婚と半陰陽が加わったという感じです。
人によって好みも評価もが分かれる小説だと思います。

2009.04.01 Wed
2006年4月30日発行  扶桑社  各621円
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テレビドラマにも良くあるような大学生の恋愛群像劇ですが、家族や周辺の人物がきっちりと描かれているので、物語に奥行きが感じられます。
主人公のベニーは大柄なぱっとしない容姿ながらユーモアがあって性格が良い女の子で、ブリジット・ジョーンズに少し似ています。
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1949年、ダブリン近郊のノックグレン村にあるホーガン紳士服店のひとり娘ベニーは、両親に10歳の誕生パーティーを開いてもらった。
楽しみにしていたピンクのベルベットのドレスはプレゼントしてもらえなかったベニーだったが、母に無理強いされて招待した孤児のイヴ・マローンとはそれ以降無二の親友になった。
18歳になったベニーは自宅からダブリン大学にバス通学することになり、イヴは秘書になる勉強をするためにダブリンの修道院で暮らすことになった。
ダブリン大学の入学式の日に起きたオートバイ事故に巻き込まれたベニーとイヴは、それをきっかけに美しい娘ナンとジャックというハンサムな青年と知り合いになった。
ナンもジャックも、ベニーと同じダヴリン大学の一年生だった。
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欧米の人は家族同士でハグしあったりするのが当たり前なのかと思っていましたが、メイブ・ビンチーの小説には感情をあまり表に出して表現しない家族がよく登場します。
いつも周囲の人に気を使うベニーも日本人には理解しやすい性格です。
同じ島国なのでアイルランド人と日本人にはどこか似通ったところがあって、それでメイブ・ビンチーの小説にすんなり入り込めるのかもしれないですね。
2009.04.01 Wed
2006年5月30日発行  松籟社  1500円


本を読み始めたのは、イライラして落ち着かない気分のときでしたが、読み進めるうちにゆったりした気持ちになりました。
扁桃体が、森林のなかを歩いていると錯覚したのかも。

シュティフターが活動していた時代には、いたるところに手付かずで残っていた自然を、200年後の私は本を読むことで味わいました。文章の合間から森林の香りが立ち上ってくるようでした。
シュティフターが生きた時代より、現在のほうが求められる本だと思います。
(下)は(上)のように妙に耽美的な感じがしないところも好かったです。
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『水晶』
グシャイトという谷間の村の靴屋が、そこから三時間ほど離れたミルスドルフという大きな村の染物屋の娘と結婚した。
それから数年後、靴屋の家に生まれた男の子コンラートと、ひとつ年下の女の子ザンナは、二人が来るのを心待ちにしている祖父母の家へ二人だけで行けるようになっていた。
ある年のクリスマスの前日、コンラートとザンヌはいつものようにミルスドルフを訪れた。
日が短く寒いので早めに帰るように祖母に言われてミルスドルフを発ったコンラートとザンナだったが、歩き始めて間もなく雪が降りだした。
兄妹は休むことなく足を勧めたが、雪はますますさかんに降り続けた。
辺りがすっかり雪で覆われてしまうと、二人は進む方向がわからなくなってしまった。

『白雲母』
都会から離れた美しい土地にある農園に暮らす金髪のエマ、黒髪のクレメンティアという姉妹と少し年の離れた弟のジギスムントは、祖母と一緒に農園の上にある胡桃山へときどき胡桃を採りに出かけた。
カバンいっぱいになるまで胡桃を採り終えると、祖母はその地方にまつわるさまざまな逸話を子ども達に語って聞かせた。
ある日、祖母が話をしていると、そばの茂みから見知らぬとび色の女の子が歩み出てきた。
「あなたは誰なの」と祖母が問いかけると、女の子は茂みの奥に駆けていった。
祖母と子ども達が、とび色の女の子に会いに頻繁に胡桃山へ行くようになると、女の子も少しずつ彼らに馴染み、農園までついて来るようになった。

『石乳』
ある地方に堀に囲まれたアクスという城があり、城主や住民はそのなかで生活をしていた。
城主は美しい顔立ちをしていたが身体が小さく、顔とのバランスが悪かった。
また子どものように純真だったが支離滅裂なところがあり、独身で身寄りがなかった。
年を重ねると、城主は生き生きとした面白い老人になった。
財産管理人は、そんな城主の一番のお気に入りの友人で、財産管理人の家族は城主にとっても家族同様だった。
城主は財産管理人の子ども達に愛情を注ぎ、財産管理人の子ども達に遺産を分配するようにと遺言に記すほどだった。
そんな頃、フランス戦争が起こり、城の付近にも軍隊がやってきた。
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『石乳』は、とりとめがないストーリーで、あまりよくわかりませんでした。

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