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読書記録です。
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2009.05.24 Sun
1997年5月3発行  読売新聞社   1500円


以前、「光クラブ」事件を取り上げたテレビ番組を見ました。
「光クラブ」は戦後まもなく東大生山崎晃嗣らが始めた闇金融です。
資金繰りに失敗し、天才と謳われた山崎晃嗣が青酸カリによる服毒自殺を遂げ終焉を迎えたというショッキングな事件でした。

『白昼の死角』は、その「光クラブ」をモデルにした「太陽クラブ」の残党鶴岡七郎と高木彬光が箱根の温泉で知り合ったところから始まります。
             ******************************
東大生法学部二年の隅田光一は教授陣から元首相若槻礼次郎以来の天才と折り紙を付けられ、将来を嘱望されている学生だった。
その隅田が「20万で20億の金を作る方法がある」と、学友の鶴岡七郎、木島良助、九鬼善司を誘い、金融業「光クラブ」を発足させたのは昭和23年1月のことだった。
「太陽クラブ」は、現役の東大生が経営しているという事実が客の信頼を呼び、その年の暮れには「東都金融」という株式会社を設立する躍進ぶりだった。
しかし、鶴岡七郎は、カリスマ経営者隅田の欠点が次第に目につくようになり、会社の将来に不安を感じ始めた。
翌昭和24年、七郎の懸念は現実のものとなり、社長の隅田光一と副社長の木島良助が詐欺と物価統制令違反の容疑で逮捕された。
詐欺罪の窮地から二人を救うために七郎は株券の引換証を利用した詐欺の計画を立てた。詐欺は成功し隅田と木島は釈放された。しかし、その半年後に隅田は焼身自殺。「太陽クラブ」は幕を閉じた。
職を失った七郎は、企業を相手にした新たな詐欺の計画を立て始めた。
            ******************************
この小説が最初に出版されたのは1960年ですが、まったく古さを感じませんでした。鶴岡七郎が詐欺を実行していくその手口の鮮やかさに、ぐいぐい引き込まれて読みました。
1920年生まれの高木彬光は、小説のなかで犯罪の手口だけではなく、敗戦によりモラルを喪失した人々の心の在りようにも随所で触れています。
混沌とした時代のなかで指針を見失い犯罪に手を染めていった当時の若者の気持ちを、その時代を生きたことがない私も追随しながら読むことが出来ました。

敗戦により戦後の日本人の心に焼きついた「勝てば官軍」という思想や、若者の刹那的な生き方は、このときから連綿と続いて現在に至っているのではないか、と思いました。
よっちゃん
本書を読了したようですね。高木彬光もいろいろなジャンルの作品がありますがこのビカレスクロマンも傑作のひとつですね。当時は松本清張が社会派推理小説の旗手として一世を風靡していました。高木がこの作品で清張の「眼の壁」にある手形パクリ詐欺の手法を子供だましのようなもの、そんな意味のセリフを用意していたような気がします。とても懐かしい作品です。高木の「誘拐」もいいですよ。

やはりTBはできないようです。残念ですね。
2009.05.24 Sun 11:56 URL [ Edit ]
みのり
よっちゃん、おはようございます。
読了しました。とても面白かったです。
はい、冒頭の箱根の温泉のシーンで鶴岡七郎が、「目の壁」について、そんなふうに言っていました。
図書館を利用しているので、お勧め頂いた「誘拐」をネット予約しました。
他に「悪意」「量刑」「判落ち」「新リア王」「決壊」も、よっちゃんのブログで拝見して、予約しましたよw
読み終わったら、TBを送ります。

何度もTBを試してくださって、ありがとうございます。
もう少し、原因を調べてみようと思います。
遅くなりましたが、よっちゃんのブログをリンクに加えさせてもらいました。
2009.05.25 Mon 08:01 URL [ Edit ]
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西武鉄道オーナー支配の終焉とライブドアのフジテレビ乗っ取りは、日本の今をわかりやすく象徴する経済事件ですが、ずいぶん前に読んだ高木彬光「白昼の死角」には戦後動乱期の経済社会を象徴する類似のエッセンスがあったような思いがして古い日記をめくってみました。
日記風雑読書きなぐり 2009.09.07 Mon 22:09
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